2008年02月04日

デザインに必要な要素3 〜脇役の重要性〜

デザインにとって演出する事が重要である事は前回お話ししましたが、演出する際にその効果を左右する重要なポイントが脇役の配置の仕方です。演出するというと、何を足そうか、どうやってたくさんアピールしようか、ということばかりに目が行きがちですが、意外とマイナスの作業、つまり脇役を脇役として徹せさせる事が難しかったりします。

何を一番に目に留まらせるか(つまりこれが主役を決める作業ですが)これを決めたら、この主役を引き立てるためには脇役がどうあるべきかということを考えなければいけません。脇役がでしゃばり過ぎたら、主役は死んでしまいます。脇役にも2番手、3番手、4番手・・・とあって、目の流れがどのように移動して行くか、それらを考えて配役していくことがバランスのとれたデザインを生み出します。

引く(マイナスする)勇気が時に必要で、それが主役を美しく引き立てる“間”となるのでしょう。
“間”とは、日本の石庭などに見られるように、日本人が古くから持ちあわせている感覚でもあります。“間”はリズムを創りだし、その絶妙なバランスが、究極の美につながります。

posted by Sachiyo Inami at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | デザインの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック