手前の透明のフィルムに描かれた人物と、その後ろの紙には別の人物が描かれ、その3センチほどの距離が、二人の関係性に変化をもたらす、ストーリー性を感じさせる面白い発想の作品です。
見る側の視点を左右に移動することで、二人の位置関係が変化し、さらに、それは向き合っているようにもみえ、背中合わせにも見えるという、見る側によって如何様なドラマも作り出すことができます。
吉田輪歌緒さんは、3年前に写真家である私の友人が二人展を行い、その時に一緒に展示をしていた作家さんで、そこで初めて知り合いました。(その時の記事はこちら)
その当時は、初めての展覧会での作品発表ということでしたが、その作品の完成度の高さに驚き、作家としても表現しようとする強いエネルギーを感じ、今後の活躍に注目していました。
それから昨年の個展に続き、今回の個展と2回の個展を見せてもらいましたが、昨年の個展で発表した「かかわり」シリーズから、さらにコンセプトが絞り込まれ、自身のスタイルが確立されているようで、作品がとても面白くなっています。
次の展覧会を楽しみにしています。
熱心に見入る我が息子。イラストの上手さに感心していました。
喜内古家さんのパンも美味しいです。
【展覧会情報】
■吉田 輪歌緒 個展「かかわり」
日時:2012年4月28日(土)‐5月7日(月)
場所:喜内古家 きなこや
〒135-0004 東京都江東区森下2-4-5
http://kinakoya.net/
吉田輪歌緒さんホームページ
http://yoshidawakao.com/