
女子美の日本画科卒の4名で、毎年行われてきた「美人塔」展。今年で12回目を迎えるというのには、その継続の力に驚きです。
これまでも京ちゃんの作品を見てきましたが、作品に投影された彼女の世界観の変遷にも興味深いものがありました。

義村京子さんの作品コンセプト(リーフレットより):
あなたの身体は神殿である。
複雑でたような現代社会を生きる私たちは、時に争い、傷つき、挫折を味わう。心と体がバラバラになる。
しかし本来、生命はそれ自体が輝きである。
描かれた生き物たちの絵は、世界を動かす力、その可能性の象徴である。
根の中の宇宙は、体が宇宙そのものであり、世界を変えるためのヒント(エネルギー)が私たち一人一人の中にあることを表している。
目の絵の中に描かれた世界は宇宙で、人の内面の宇宙を表していると語る京ちゃん。
周囲の花の写真は、太古から人は死んだ人や動物に花をたむけ、そこに祈りと、自然への畏怖と感謝の気持ちを感じ取り、地面に花で描くように写真を撮り続けてきたものだそうだ。
こういった日本画での表現活動の他、ベリーダンスで、生命や宇宙に潜む深いメッセージを瀬身体を通して表現しているとのこと。
数年前に見た精神の奥にある混沌とした作品表現から、自然に寄り添う優しさのある世界観への変容、そして変わる事のない彼女の外見がもつ透明感としなやかさも同時に感じることができました。

芸大のデザイン科を出て、CMセットのプランナーとして仕事一筋にに活躍していたシノちゃん。独身で仕事一筋に生きていくのかと誰もが思っていたので、2年前の電撃結婚は皆驚かされましたが、昨年は赤ちゃんを出産で、またまたびっくり。
この日は、そのかわいいたいちくんも一緒。もう、めちゃめちゃ可愛くて、私も息子の12年前を思い出して、もうメロメロ。シノちゃんの、いいお母さんぶりにも幸せな気分をわけてもらって、たいちくんの笑顔には、とろけそうになってしまいました。
同じ予備校を出て、別々の美大に別れてもう20年。それぞれの人生を歩んでいる仲間との久しぶりの時間は刺激もあり、それぞれの幸せの選択を嬉しく思うことのできる時間でした。

【義村京子 次回個展情報】
会期:2011年9月26日(月)〜10月7日(土)
場所:art space ASK? にて