2011年01月22日

ヒノキ工芸への訪問

0122ヒノキ工芸_エントランス.jpgスタッフ4名をひきつれて、家具職人の戸沢忠蔵さんを訪ねて岩槻にあるヒノキ工芸に行ってきました。
戸沢さんのご自宅のすばらしい空間、戸沢さんの作り出す作品、戸沢さんのお話、私たち5人はまるで夢の中に引き込まれるような、お昼前にお邪魔してから夕方の6時まで時間を忘れるほどの、あっという間の素晴らしい時間を過ごしました。

私が学生時代にアルバイトでお世話になっていた時以来の、15年ぶりの訪問。
工場の様子はあまり変わっていませんでしたが、5年前に新築されたご自宅兼事務所は、戸沢さんの世界観を凝縮させたとても素晴らしい、感動的な世界でした。


外壁の深緑色がかった黒い壁は、品良く落ち着いた佇まい。そして玄関から案内され、部屋に一歩足を踏み入れると、、、、私たちが感嘆の声を上げてしまう程の見事な空間が目に飛び込んできました。吹き抜けの大きな窓からの眺めは、390坪の庭が広がり、室内の家具は当然ながら一流品ばかり。10人以上は座れる大きなテーブルの中央に飾られた、一輪挿しの梅の花は、朝、庭から採ってこられたそうで、部屋の中にある全てが極上のセンスを感じさせるものでした。
今は1月なので庭の木々は冬の表情を見せていましたが、春なると何本もある桜の花が咲き、夏には緑が溢れた、素晴らしい眺めが楽しめるそうなのです。
そして、私たちが一番驚かされたのは、隠れ部屋のように壁に目立たなくある小さなドアをくぐると・・・なんと小さな茶室が。吹き抜けのモダンな空間とは一転、和の静かな空間でした。
「すごい〜!」女子5人は、もう驚きの声の連発でした。

0122ヒノキ工芸_工場.jpgご自宅の他、隣にある戸沢さんのアトリエ、そして私がアルバイトで働いていた工場も案内して下さり、この日は職人さん達が働いてらしたので、制作途中の家具など見せていただき、私たちの社会科見学状態で、興味津々でお話を伺いました。
ヒノキ工芸は、2003年のJIAの住宅部会でのバスツアーで、住宅部会の建築家の方々が見学されていました。実は、私がこれを知ったのは、委託を受けているJIA関東甲信越支部のwebサイトのイベント情報ページを更新していて、もらった原稿の中にヒノキ工芸の名前を目にして、驚きと懐かしさを感じたのを覚えています。

そして、また久しぶりにご縁があって、この日、ヒノキ工芸を訪れました。
ここには、人を大きく感動させる不思議な力がある----それは戸沢忠蔵さんが作り上げた世界で、それがこれまでの戸沢さんのすべての成功に繋がっていることを実感するものでした。

この日は、大きな感動をお土産に頂き、ものを作る先人として、常に目指していきたい方である事を強く感じる、私にとって大きな1日となりました。


0122ヒノキ工芸_オフィス.jpg


posted by Sachiyo Inami at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | アート&デザインレポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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