2010年08月31日

スタッフ採用を終えて

7月末からハローワークでの求人を出して、1ヶ月近いスタッフの募集を行った結果、1名(アシスタントの場合は2名)の採用枠に対して、20名もの応募をいただきました。
お陰さまで、スタジオネオの雰囲気にぴったりの素敵な女性2名の採用が決まりました。

応募のあった方どの方も魅力的で、出来る事ならみんな採用したい!という気持ちになってしまうものでしたが、現実的にそんな事もできる分けもなく・・・・実績よりも、将来性と、人柄や個人としての素質をみて2名のアシスタントの採用を決定しました。

応募のあった方々は、デザイナーとしての実績も豊富で、年数では私を超えるかたも多くいらしたり、フリーランスの経験もある方など、男性、女性含め、こんなにすごい方々から、こんな小さな会社に応募してもらえるのかと驚くほどでした。
結果的に、期待のもてるスタッフを採用できたことはスタジオネオにとって本当に嬉しいことですが、その反面、今回の採用を通して痛感したのは、広告、デザイン業界の厳しい雇用状況でもありました。

勤めていたデザイン会社の経営悪化による解雇、会社の倒産、あるいは勤務状況の厳しさ、フリーランスをしてきた方はフリーランスを続ける事の難しさ、、、など応募された方々の状況が見えるものでした。

私と同年代あるいはそれ以上の方は、グラフィックデザインを勉強して、広告代理店やデザイン会社に就職して、皆さんその中で活躍をされてきたはずです。
私が多摩美在学時は、バブルの最後の時期。グラフィックデザイナーがもてはやされ、先輩たちは多摩美のグラフィック卒ということで、企業からは引く手あまた。学生が企業を選ぶ時代でした。そんな時代だったので、芸大、多摩美、ムサ美卒でなくても、デザインの仕事を見つけるのは容易な時代でした。
在学中にバブルは崩壊したので、私の同期は就職で苦労をしたのですが、それでも私たちと同世代のデザイナーは、大手広告代理店を頂点とするピラミッド構造の中で、どこかしらに仕事を見つけ、紙やTV,CMを中心としたデザインの分野に身を置き仕事をしてきました。

デザイン業界全般としては深夜迄の仕事は当たり前で、会社のために、いやそれだけでなく、ものを作るのが楽しいから、デザインの仕事に一生懸命になってきて、デザイナーとしてのキャリアを積んできました。それでも不況とITによる社会の大きな変化は、これまで紙を中心にやってきたデザイン会社に、大きな打撃を与えたのです。
そして再就職する時に求められるのは「webのデザインができる人材」という社会だったのです。

会社側に立ってみても、長年勤めてくれた社員を解雇しなければいけないことを思うと心が痛みますし、解雇された社員も今からの仕事探しは本当に辛いものです。

今、ハローワークでは職業訓練学校を求職者に向けて開講していて、そこでweb制作の講座もあるようで、そこを卒業した方々の応募も多くありました。実際、1名は、そこの半年間の講座を終えた女性を採用したのですが、彼女含め、他の修了生の作品を一通り見た限りでは、基礎的なhtmlやFlashの基本操作も理解できるレベルにあり、もともとグラフィックソフトを自由に扱えるデザイナーにとっては、プラスαの技術を身につけるには、いい機会なのではないかと思います。

デザインは若い感性が必要な時もありますが、はやりデザインの質を高めるために経験は欠かせません。
豊富な経験をもったデザイナーが活躍できる社会になることを、望まずにはいられません。

この厳しい状況を感じて、辛さを共感すると同時に、私にできることはないのだろうか、そんな思いも湧いて来ます。
とはいえ所詮皆を採用できるわけもなく、今は、自分の会社の安定を保つ事、そして私の手元にいる従業員に幸せを与える事、これが今私にできる一番大切な事なのかもしれません。




posted by Sachiyo Inami at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | スタジオネオの話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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